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馬群潭のトッコカムイ(泥火山)

樺太

大変貴重な馬群潭トッコカムイ(樺太天然記念物)の航空写真、写真中央の大きな窪地が中央泥火山、右横の小さな窪地が北泥火山になります。

樺太

馬群潭櫻山東方より、泥火山を望む

ここでは、私がとっても気にいった馬群潭トッコカムイを紹介したいと思います。現在も日本領なら国立公園レベルの貴重な自然を見ることができる観光スポットとして、観光客で賑わう可能性が高いところであったと思います。

馬群潭トッコカムイ(泥火山)

所在: 元泊郡帆寄村大字馬群潭字中馬群潭

発見: 明治39年ごろ狩猟を目的とした12人の邦人により人跡稀な原始林の中にあるトッコカムイ   が知られることとなりました。

語源:アイヌ語のトッコカムイからで、ト・コル・カムイ (沼・支配する・神)の転訛と思われ、神様のいらっしゃる沼として畏敬された場所だったようです。

松浦武四郎の記録(唐太日記)

「トッソは東地第一の高山、山嶺は奇岩簇々と竝びて其形リイシリによく似たり。依って土人リイシリの婦山なりと云う。またリイシリも此2里斗奥より抜けて彼地へ飛び去りしなど、其拔し跡というもの大なる沼に成りたり」

「山嶺著しきが故に、往来の土人必ず此麓の字ノホリホと云う所へ船を寄せて削花(イナウ)を作りて奉り行うことなり。」

この沼がアイヌに畏敬されたトッコカムイを指したものと考えられます。名山利尻の飛んでいった跡という伝説がまた面白い。

新妻氏の証言

馬群潭村最初の移住者の証言によると、中央には2反歩大の沼があり、春秋には渡り鳥が飛来し、周囲の草地には鹿の群れを見ることができるそうです。

冬季は沼が凍結し、厚さ2尺余に至れば1日数十回の震動起こり、その強さは付近の落葉松の幹を動かすほどで(すごい!)甚だ恐怖の念を抱かせるものです。

アイヌはこの沼をトッコカムイと称して畏敬し、邦人は化物沼と呼んでいました。

大震動のあとは一大音響とともに氷を噴き破り、破片を四散せしめ再び平穏に帰す、凍結期には、よくこの現象を繰り返しましたが、数年後、沼の中より著しく泥土を噴出して、数日にして状況全く一変し沼は泥土を以って埋められ現状を呈するに至りました。

樺太

中央泥火山の全景を見る、遠景は樺太中央山脈、中央部が噴出した泥土周りは落葉松の森林

山谷氏の証言

明治43年7月24日早暁泥水が馬群潭川に氾濫し、川水のため乳色に変せるを見る。

常時馬群潭川河口に住む同氏は、トッコカムイに異変が生まれたためと思い直ちにいたり見るに、音響とともに盛んに泥土を噴騰し、泥土は付近の落葉松よりはるかに高く昇騰して物凄く接近するを得ず、それより1ヶ月後再び至り見るに、大沼は一変して泥土の原と化し平地より約2メートル高く盛り上がり、饅頭型を呈するを見たり。

その各所よりブスブスという音響を発したりという。

飯塚氏の手記

昭和4年10月17日、高所よりはるかにトッコカムイを望めば、積雪一面に敷いて平日と変わること無し。

しばらくして谷を下りるうちに午前10時ごろ突然轟々たる音響聞こゆれども汽車の通過する音ならんと思いて、気にもとどめず約1時間後桜山の頂上にいたりしときに、再び轟々と暴風の梢を吹くがごとき音が聞こえたり。

はるかにトッコカムイを望見したるに今や大爆発の最中にて水蒸気が朦々とたちこめその下には灰黒色の泥土が間断なく昇騰しその高さは付近の落葉松の3.4倍と思われ約2分間継続して停止せり。

早速山を下り、現場に向かいしも密林地帯に入りて方向を誤り、目的地の東北方と思しき地点に規模は小なれど噴出したりし地に到着せり。

この地もまた(北泥火山)円形にして中央高く恰も饅頭笠を伏せたるがごとくその高所には小なる草側らに生え周囲には幹が3寸ぐらいの落葉松繁りたり。

土質亦現在噴出しいる中央の泥火山に同じ。この地にて暫く休憩するうち、地少し震動して小爆発ありたるに依りて現場を知るを得たり。

しばらく之に近づけば、泥土は常よりも高く盛り上がりて噴出孔と思しき地点及びその付近より間断なく小爆発あり。

恰も陸軍の演習を遠くに聞くがごとく、またブツブツと物を煮る時の如き音を発し、水蒸気は朦々とたちこめたり。泥土は中央より四周にに流れ出てそのなだれの末端は元の地面より1尺高きかこの饅頭笠を伏せたるが如き泥土の直径は約50間はありと思われたり。

試みに靴を泥土の上に置きたるに暫くにして程よく暖かさを感じるに至り足り。

中央噴出孔より約50間計り斜めに飛散したりし表土の塊を持ちあぐるに約3貫目に近き目方なりき。

1週して見取り図を描きいること1時間半にて帰る。この間爆発は次第に平静に帰したり。

尚、昭和9年5月の噴出は一層大規模のものにして、噴出孔4箇所を有し、格別に大量の泥土を噴出したため泥土原の形状一変せり。

泥火山地域

本地域は泥火山を有する楕円形の膨隆地域にして南北約3000メートル、東西約2300メートルに達しています。西方は草山山麓において今井川上流を埋積す。

この渓谷沿いに敷設された樺太鉄道の線路面において海抜30メートルの高さを有し、東進するに従い暫時隆起して中心部にありては海抜63メートルあり。

この地域に4箇所の泥火山噴出地あり。中央にあるものを最大にして今日まで活動を継続したり、北部にあるものは殆ど全く休止の状態にありしも昭和10年5月大爆発をなして地形を一変せり。

南方2箇所のなかの1つはすでに活動を休止し、他は僅かに余勢を保てり。

中央泥火山:中央泥火山は馬群潭泥火山の中心地にして、往時は大なる活動をなし多量の泥土を噴出せしものなるべく明治43ごろまでは其中央には広さ2反歩あまりの沼ありてガスを噴出せしものなり。現今南北約530メートル東西約450メートルに達する楕円形の地は落葉松林に囲まれ壮大な景観を呈す。

樺太

中央泥火山の小円錐丘

北泥火山:中央泥火山より北50度東にあたり約660メートルの松林の中に泥火山あり、南北約80メートル東西約66メートルの楕円形をなし中央部は盛り上がっている。尚、長年休止中である。

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北泥火山

南泥火山:中央泥火山より東南約600メートルの地点にあり、帆矢向川の支流この両側より出づ。南北約60メートル東西約53メートルにして植物生ぜず周囲は落葉松林である。現在調査中です。

元泊泥火山:馬群潭泥火山の北東約10キロの元泊村字針ケ谷澤に泥火山あり、中央の頂上に噴出孔1個を有す。

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可愛いクレーターのような元泊泥火山

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